2020年12月28日

まずはあなた自身の手で【コラム・レセプション】

こんにちは、レセプションです。
風が身に沁みる季節になってまいりましたね。

この季節になると、ふと思い出す若かりし頃の苦い…もとい、痛い思い出。
私事ではございますが、ちょっとお話しさせていただけたらと思います。

上京したてのとある冬、都内のバラエティ雑貨ショップにお付き合いしていた方と立ち寄りました。
特に目的があったわけでもなく、所謂なんとなく、といったところです。
とはいえ、田舎から出てきた私たちにとって、所狭しと並んだ商品を物色するのはとても楽しものでした。
まるで宝探しをしているようで。
そこで私たちは、「アドルドグッズ」のコーナーへ足を踏み入れたわけでございます。

胡散臭いサプリメントやら実用的なものまで並んだところに、それはありました。
「SMセット」です。
内容は、手枷や目隠し(ただの黒いアイマスク)、そしてボールギャグでした。ご存知の方も多いかと思いますが、ピンポン玉程度のボールに穴が開いている口枷です。
安価なものですし、実物と初対面だった彼は年頃の興味から購入致しました。

そして早速試着。

まぁ雰囲気を楽しむものですからね、手枷は私の力が強いのか装着した手首を動かしてみた所早々にチェーンがちぎれ、鎖を広げてまた付け直すはめになりました。
ボールギャグは黒一色の後頭部でベルトをとめるものでしたが、口に入れるボール部分がやや大きいと感じました。じわじわと痛くなる両耳の付け根と顎の骨。
これはこういう痛み込みのタイプなの?と思うほどでした。そして外そうとしたとき、悲劇は起こりました。

ボールが取れない

不自然に開きすぎた口にすっぽりはまってしまったボールはびくともしません。
もともと私はあごの骨が小さめで顎関節症でした。治療用のマウスピースの型を、成人用でとることも難しいくらいです。するめなどの硬いものを咀嚼したり、大口をあけてなにかをほお張ったりあくびをするたびにガコンという違和感が顎の付け根にありました。
にも関わらず、これはこういう痛みが伴うタイプの御道具なのだと勝手に思い込んでいたのです。
つけてわずか5分程度だったかと思います。

ふたりであたふたしながらどうにか口から出そうと試みます。次第に口の中は乾いてきて、取れないという焦燥感と痛みから額に汗が滲みます。
そして意を決して、半ば強引に口を目いっぱい広げて抜き取りました。
そこから口を閉じることもままならず、思い切って口を閉じたときのあの耳を突き抜けるような痛みは今でも忘れられません。
私はしばらく悶絶し、両耳を手で押さえながら横になっていました。
数分後痛みはひきましたが、ムードも何もあったもんじゃありません。

以上のような私の経験から、皆さまには是非、ご自身で一度お試しいただけるものは『プレイ前に一度身に着けてから』ご持参いただけますと幸いでございます。

こういった拘束具だけではなく、衣装等もごくまれに肌トラブルになるものもございます。
また、明らかに私のような、本来の用途とは異なる痛みや違和感がございましたら、遠慮なくキャストさんにおっしゃっていただければと思います。

プレイにおける痛みは、時としてそれ以上の意味をもつものになることでしょう。
ですが、こうしたストレスになるような痛みは素敵なひとときの妨げとなってしまいます。


私事となってしまいましたが、是非くすり、と笑っていただけたら幸いでございます。
それでは皆様も、思い思いの衣装や御道具で素敵なひとときをお過ごしくださいませ。


Lotus レセプション

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posted by Lotus at 17:00| Comment(0) | コラム【レセプション】

2020年12月27日

彼らの背中【コラム・レセプション】


こんにちは、レセプションです。
遅ればせながら、先日は2周年イベントにお越しいただき、また当日お会いできずともお祝いのメッセージをお送りいただき誠にありがとうございました。

和気あいあいとした華やかな空間で、忍さんをはじめ丈さんや亜希さんが皆さんと直接接しているところや、残念ながら当日不参加だった蒼汰さんの話題がのぼるところを目の当たりにし、胸の奥がじんわりと温かくなりました。
その日の帰路、私はぼんやりとデビュー前や研修中の蒼汰さん、丈さん、亜希さんを思い浮かべておりました。

彼らがなにかしらのきっかけでオーナーである忍さんの存在を知り、そしてLotusを知り、SMや人ととなりを学んでいく。
その前には、必ず忍さんの背中がありました。美しく気高く力強く、一言で述べるのが申し訳ないくらい「豊富な経験」を積んだ背中です。鞭や縄などの御道具だけではなく、何かに臨んだり誰かと接するときの姿勢を、「学べ」と言われる前に彼らは忍さんから吸収しているのではないかと思います。
そしてどんどん彼らはキャストとして、人として魅力的になっていくんだなぁと。

かくいう忍さんも、決して一人だけでは今日に至るまでにはならなかったと思っています。
私が知っている忍さんの周りの魅力的な方々、そして私が知らない人たちから吸収し、今日にいたるまで第一線で活躍なさっているのだと。

こうした中で、いつか誰かが蒼汰さんや丈さん、亜希さんを通してSMを知り、彼らの背中を追いかけるようになる日が来るのだろうかと、考えるのです。
彼らが忍さんの背中を追いかけるように、彼らに触発されてSMを知り、Lotusの一員になる人が出てくる日もそう遠い未来ではない、と私は思います。
それがいつか?と聞かれたらはっきりとお答えできませんが、良くも悪くもSNSによる情報が溢れる今、可能性としてはなきにしもあらずなのではないでしょうか。

そのためには、Lotusを通じて彼らとプレイなさるみなさまが必要不可欠でございます。
SMは一人ですることはできません。それぞれお過ごしいただく時間やプレイは異なるにしろ、必ずSとM、両者が揃ってこそ成り立つものなのだと常日頃心に留めております。

そんなことを思いながら、2周年イベントの帰路電車に揺られておりました。
私も忍さんや彼らから沢山のことを吸収し、自分の糧にしていきたいと再確認させていただきました。

とりとめのない文章となってしまいましたが、普段なかなか述べることのできない思いのたけを書かせて頂きました。
最後までご覧いただき、ありがとうございます。

皆さまどうぞお体にお気をつけてお過ごしくださいませ、そして今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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posted by Lotus at 10:49| Comment(0) | コラム【レセプション】

2020年12月12日

サディズムとバイオレンス【コラム・亜希】

こんにちは、キャストの亜希です。

Lotusに所属してから早3ヶ月が経ちますが、価値観の刷新や気付きが毎日のようにあります。
その中でも一番の宝物のような発見である
"互いの欲望を差し出し擦り合わせる50:50のSM"についてお話したいと思います。

このLotusの理念ともいえる大切な事項を初めて体感として感じられたのは幾月かの研修を経てデビュー初日、実際のプレイの際。
手が震えるような緊張とともに向かったはずのホテルで2時間強の時間が文字通り一瞬で過ぎ去り改めて「SMって、楽しい...!」と思えた大切な日です。

そのプレイ後の振り返りタイムの際に、加虐による皮下出血の痕を「愛おしい。消えて無くなってしまうのが寂しい」などと形容して頂いたことが、痛めつけたり苦しめたり、汚したりいじめたり"やってはいけないこと"にしか興奮できないやっかいで拗らせた自分を受け入れてもらえたようで、すごく幸せな気分に包まれたことを今でも鮮明に思い出します。

一度自分の欲望を受容される喜びを知った人間は、同時にその裏にあるであろう受け入れられない欲望を吐いて出した時の認識にも至ります。
SMではなくただの暴力行為になってしまう事とそれを理解できないことの怖さ、
SMとして成立させる為の意識や言動の大切さ。

言い方を選ばず言えば「僕の欲望を適切に処理するため、お相手に寄り添う加虐行為を徹底しよう」ということになるんでしょうか。
当たり前のことですがその為の技術研鑽やカウンセリング時の擦り合わせ、お相手の体調や気分の変化の観察はいくつ時が経とうが怠らず磨いていくつもりですので、お会いできた際には互いの欲求を余すことなく差し出し、その後は感想戦をしながらジュースでも飲めたらいいなぁと思っております。

加虐は愛情表現としてのひとつの選択肢であること。
両者が望めばこれはこれ以上ない官能的な、濃密な空間になること。

それを教えてくれたお相手、関係者方々には感謝の気持ちを抱きつつ
変態として楽しんでいこうと思います。

ここまで拝読頂きありがとうございました。

Lotus 亜希

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posted by Lotus at 18:25| Comment(0) | コラム【亜希】